昔の会社

 帰ったら昔の会社から手紙が届いていました。
 職場結婚だったのですが、嫁がまだ会社に残っているので、その家族宛ということで自分に手紙が届きます。
 手紙の内容はいつも大体同じで社長の手書き文字で「明るく元気に!」「社員の質が高い会社です!」「成長している会社です!」「人間力」「ありがとうございます!」とか書いてあります。

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 自分もその会社にいた頃は「人間的成長」とか言っていた気がしますが、今ではこんな文章を読んでいたら吐き気がします。

 決して「人間的成長」を否定するわけではありませんが、あくまで本人の問題であって人から強制される物ではないと思います。特に経営者側が「成長」という概念で仕事を押し付けたり、残業を強制するのには頭にきます。

 自分で会社をやっていた頃は、自分が給料を払う立場でした。肉体労働だということもあり、あくまで給料は労働の対価で、雇う側と雇われる側という関係はあっても、どちらが上か下とか無いと思います。働いたら働いた分を職人さんに支払ってきました。

 どこかで「働かせておいて給料を払わない経営者は、お店の商品をお金を払わずに持って帰る窃盗犯のようなもの」という表現を見たことがあります。

 昔の会社では残業代は一切出ませんでしたが、自分のことならどれだけでも我慢出来ました。自分のことなんで。
 ただ家族がこんな目に合うのは我慢出来ません。昔の会社で家族の反対で辞めて行く人が少なからずいましたが、その家族はこんな思いだったのだなと今になって思います。

 なんか愚痴になってしまいました。