富山マラソン2015

走ってきました富山マラソン。
今回は自己ベストを狙うためではなく、5時間半のペースランナーと走るために参加してきました。

今回は走るかどうするかを直前くらいまでずっと悩んでいました。
前書きは書いていて長くなりすぎたので、また今度書きます。
まとめると、今回の金沢マラソンで5時間半のペースランナーをすることになり、「金沢マラソン2週間前にフルを走ることでの怪我の不安」、「せっかくの大会でベストを狙いに行かなくて良いのかという葛藤」がありました。
ただ、今シーズンはペースランナーの準備に全力で取り組んできたので、出来ることは何でもやっておきたいと思い参加を決意しました。


https://instagram.com/p/9oJyH0uhA_/

当日は会場の付近まで送ってもらいひとりで会場入り、前日受付なので着替えて手荷物を預けたらスタートまでやることはありません。
今回は5時間半のペースで申請していたのにEグループからのスタート、5時間半のペーサーはなぜかDグループからのスタートだったので、早目の時間からEグループの一番前でスタートを待っていました。

ヒマだなーと思いながら立っていると、チームメンバーで寿司超人のKさんがやってきました。あまりにも寂しかったので手を振りこちらに来てもらいます。Kさんのおかげで寂しい思いもせずにスタートを迎えることが出来ました。

何回レースに出てもスタートはいつも緊張します。
そしてカウントダウン…
後ろの方だからか号砲が聞こえず音楽が鳴って、よくわからないうちにスタートしました。スタート時のロスは約300mで6分ぐらいです。
スタートラインを越える寸前に後ろからグイグイと横を抜けていく青い影、チームのウルトラマンさんでした。声を掛けるも目線ははるか先のゴールだけを見つめていて気付きません。本気だな…と思いながらも写真をパシャリ。

https://instagram.com/p/9oJ5RTuhBP/

そんな訳で無事にスタートできました。


スタートしての当面の目標は5時間半のペーサーに合流すること、初めの混雑をなるべく体力を使わないようにペース上げて追いかけます。
スタートから1.5km地点で追いつくことが出来ました。これでようやく自分のレースがスタートです。

https://instagram.com/p/9oJ81xOhBc/

ここからペーサーの側でその一挙一動に注目しました。
走って気付いたのは「ペーサーもボランティアの一員」という当たり前のこと。
ただ一定のペースで走ることが仕事だけではないと感じました。
一定のペースで走るのは当たり前だけど、それだけではなくて、一番前で大会を盛り上げていた気がします。
沿道の応援の人に対する「ありがとうございます!」という声掛け、仮装ランナーに「〇〇がんばれ!」とキャラクター名でエールを送ったり、ブラスバンドの演奏が終わったら大きな拍手とお礼を言っていました。そうやってペーサーが率先して声掛けしていると周りのランナーも自然に声が出ていました。
また、ポンチョ代わりのゴミ袋が落ちていたら拾って係員に渡したり、周りのランナーを励ましたりと、走ってはいるけどやることはボランティアの人と変わらなかったと思います。


そんな感じで走りながら5kmのラップは35:14、「あれ?なんか速くない?」というのが当初の感想です。
フルマラソンを5時間半で走るためのペースは7:49/kmになります。なのでペーサーの練習としてずっと7:30くらいのペースで走る練習を続けてきました。
けど実際には前半はずっと7:00/kmのペースで走って、エイドでは歩いたり休憩したりした時間も含めて合計で5kmあたり37分ぐらいのペースで走っていました。
他の時間帯は判りませんが、5時間半は完走が目的な人が大半なので、イーブンペースではなく「前半は気持ち早めのペース7:00~7:10/km→新湊大橋はゆっくり→後半は7:10~7:20/km+休憩多め」という感じでした。
あくまでも同じペースで走るのではなく、どうやったらランナーが目標のタイムでゴールできるかを考えているみたいです。


5kmを過ぎたあたりで後ろから声をかけられ振り返るとチームメイトののっぺでした。少しだけ言葉を交わしてフルマラソン初挑戦の彼は颯爽と走り去って行きました。

https://instagram.com/p/9oKGBnuhBn/

その背中を見ながら自分もこのまま走りだそうか悩んでしまいます。5kmの地点で5時間位のペース、いまから走ればサブ4.5は無理でも自己ベストは確実に更新できる自信がありました。
体調も天候もコンディションは最高です。コースも走りやすくて「なんで記録を狙いに行かないのだろう」と悩みました。
それでも金沢マラソンのことを考えて気持ちを抑えます。


https://instagram.com/p/9oKO8NuhB6/

それにしても驚いたのが沿道の応援の多さです。走っていても応援の切れ間がほとんどありません。いままで都市型のマラソン大会に出たことがない自分には新鮮でした。
そしてその中にはチームTを着たチームメイトも応援してくれてとても力になりました。
本当にありがとうございます。


そしてコースの目玉でもある新湊大橋へとやってきました。
https://instagram.com/p/9oKYZLuhCP/

大会のパンフレットの表紙は合成ではないかと疑っていましたが、写真に負けないくらい立山がくっきりと見えました。
https://instagram.com/p/9oKghPuhCf/

https://instagram.com/p/9oKn4EuhCz/

天気が良くて本当に良かったです。


25kmあたりからペースが落ちて歩いている人も多くなってきました。
ペーサーの方は抜く際に「5時間半のペーサーです。まだ5時間半切れますよ頑張りましょう!」と声をかけてランナーを励ましていました。
この頃には減ったり増えたりしていますが、ペーサーを先頭に15名ほどの集団になっていました。集団で走っているときは前の方に注意していないといけないので走りにくかったです。
なのでここらへんは写真はほとんど撮れませんでした。


30kmを超えると普通に辛くなってきました。
ペースは遅くてもフルマラソンです。そんな簡単なものではありません。
なるべく体にダメージを残さないようにフォームを意識しながら淡々とゴールを目指します。
基本的にペースは7:10/km前後で走っていましたが、周りは辛そうだったので、もう少しペースを落としても良いのではと思いました。
数カ所おきにエイドでは2~3分ほど止まって休憩しています。

https://instagram.com/p/9oKs0sOhDA/


そしてゴールが近づいてくるとペーサーの励ましも多くなってきました。

「ゴールまであと5キロです。あの高いビルの下にゴールがありますよ!」

「今日は2時からTV中継してますよ。ペーサーは必ず映るんで並んで一緒にゴールしましょう!」

「今は辛いですが最後の最後だけ笑顔でゴールしましょう!」

「みなさんあっという間でしたね、あとは残りたったの2キロですよ!」

「これだけ走って来れたんですよ。あとたった1キロですよ。みなさんなら走れますよ!」

「みなさん寂しいですね、もう終わっちゃいますよ。最後は笑顔で終わりましょう!」

最後は集団で一斉にゴール、記録はグロスで5時間26分12秒でした。
確かに終わったら寂しい気持ちになりました。

ゴール後にペーサーの方にお礼を言い、事情を話してラップ表を見せてもらいました。
写真を撮らせてもらえるようにお願いしたら予備のラップ表をいただけることに。
そしてアドバイスを貰うことも出来ました。
https://instagram.com/p/9oKzT-uhDW/

そしてその様子がテレビに写っていたそうです。


今回は全力を出し切ったわけではないのに、何故か充実した気持ちでいっぱいです。
自分の本番は2週間後の金沢マラソンです。
富山のペーサーの方と同じことが出来る自信は正直ありません。
それでも当日までにコンディションを整えて、今回学んだことを活かして金沢マラソンのペースランナーを務めたいと思います。
本当に良い大会で走ることでモチベーションが上がりました。
また来年も走りたくなっています。

https://instagram.com/p/9oK5t5OhDm/


f:id:kurisu_bird:20151104001331j:plain
f:id:kurisu_bird:20151104001346j:plain


■ペースランナー備忘録
・5時間半はかなりの人数、前後の人が途切れることは無かった
・ペーサーは2名(男女)、他の時間帯も2名だった
・どちらかと言うとトイレ休憩のために2名以上の必要があるなと感じた
・実際に二人ともトイレで抜けていた。その後ダッシュで合流していた
・男性のペーサーが時間の管理、ペースの確認や声掛けは二人とも同じくらい行っていた
・後で調べてみると女性のランナーは実業団でも活躍した選手だった
・基本的にはペーサー同士雑談しながら走っていました
(本当の雑談から今日の予定の確認、所々の坂道でみんなの走力を確認して新湊大橋のペースの相談、次のエイドでの休憩時間の相談等を話していました)


・最初の方は若干ペース早め
・基本的に前半は7:00から7:10、後半は7:10から7:20くらいのペースで移動
・各エイドはゆっくり歩いて通過(約30秒ほど)、所々のエイドで2~3分ほど休憩
新湊大橋はゆっくり登って(8:00~8:30くらい)、ゆっくり下る(7:30くらい)
「最後に脚を残すためにゆっくり下ります」とコメント
・直接確認したところ今回は1キロごとのラップだけでなく、エイドごとに到着予定時間を決めて休憩の時間を割り振り、あとは実際のペースを見ながら休憩時間でタイムを調整したとのこと


・歩くとき、止まるとき、出発するときは声掛け
「ペーサーエイドで歩きます!」
「エイドでは2分休憩します!白えびのかき揚げの天ぷらがありますよ!」
「ペーサースタートします!」


・エイドまでの距離と内容の説明
「あと500mくらいでエイドが左側にあります」
※このどちら側にエイドがあるかは、毎回必ず言っていました
「ペーサー歩きますのでゆっくり水分補給してください」
「前の方は混雑しますので奥のほうが取りやすいですよ」


・ランナーへのアドバイス
「これからの時間日が出てくるのでポンチョは脱いだほうがいいですよ」
「下り坂でペースを上げると後半足が止まってしまいます。あえてここはペースを落とします」
その他、坂道の上り方や水分補給については随時説明がありました


・落ちてくる人、脚が止まっている人に対する励まし
・抜くときには「5時間半のペーサーです。まだ5時間半切れますよ頑張りましょう!」
・後半は落ちて歩いてる人が多く、かわしながら走るのでペースの維持が難しそう


・当然、ゴールが近くなれば近くなるほど、声掛け・励ましの数は多くなりました。
「ゴールまであと5キロです。あの高いビルの下にゴールがありますよ!」
「今日は2時からTV中継してますよ。ペーサーは必ず映るんで並んで一緒にゴールしましょう!」
「今は辛いですが最後の最後だけ笑顔でゴールしましょう!」
「みなさんあっという間でしたね、あとは残りたったの2キロですよ!」
「これだけ走って来れたんですよ。あとたった1キロですよ。みなさんなら走れますよ!」
「みなさん寂しいですね、もう終わっちゃいますよ。最後は笑顔で終わりましょう!」
本当に最初から最後までペーサーと一緒に走ったのは5~6名程、最後は落ちてきた人も合流して15名ほどの集団でゴールしました


・いろんな人に声を掛けられていました
(今日のペース、コースについて、他のペースランナーの位置)
邪魔にならないようにレース中はペーサーの人には話しかけませんでした
周りの人もペーサーに話しかけても一言二言でずっと話しかけている人はいませんでした
(今回はたまたまかも)


あくまでボランティアの一人
ただペースを守って走っているだけではダメ

沿道の人(一般の応援の人や)に対する声掛け
「ありがとうございます!」
ペーサーが率先して声掛けすると周りのランナーからも自然と声が出ていた
危険物の撤去、道に落ちていたポンチョ代わりのゴミ袋を拾って係の人に渡していた
沿道で係の人が「踏切横断します。足元のレールに気をつけてください!」と言っていたら、更に周知させるためにもう一度ペーサーも声掛け。