「キリクと魔女」

　とってもアフリカンなフランスのアニメ映画、なにげにジブリのDVDです。高畑勲がこの映画に感心して、何とか日本で公開できないかということで、日本語訳や演出を担当しています。そのかいあって日本語吹き替え版はとてもいい出来です。
　物語の舞台はアフリカの大地、小さな村で生まれた赤ん坊のキリクが主人公。別に超能力やすごい能力を持っているわけではないけど、喋れる上にえらく足が速いです。そんなキリクが村人を困らせている魔女の謎を解くというお話です。
　映像がとても絵画的で神秘的、また音楽がとてもいい。アフリカ民話というかアフリカ版「日本昔ばなし」という感じですが、例えようがないような不思議な雰囲気を持ってます。話は教訓的な話だけど別に押し付けがましくなく、キリクが持ち前の行動力や好奇心で活躍していく様は見ていて痛快です。
　高畑映画のように派手さはないけど味わい深いという映画。高畑勲が好きなら見ても損はないと思います。