「東京ゴッドファーザーズ」

東京ゴッドファーザーズ [DVD]
 「笑い・感動・興奮」さまざまな要素を備えた、本当に完璧なエンターテイメントだと思います。クリスマスの夜にホームレス3人組が、捨て子を見つけてその両親を必死に探すといったお話。クリスマスの夜には奇跡が起きるという、ありがちの設定の上に話の都合もよすぎる。しかし、たびたび起こる奇跡も物語の完成度が高くぜんぜん違和感はなく、見ていて楽しく1時間30分があっという間に過ぎていきました。
 また、三人の主人公のキャラクターがとてもよい、オカマ、家出女子高生、酔っ払いオヤジと三人とも個性豊か。特に酔っ払いの声を担当している江守徹がすごくいい味を出している。ちなみに、ゴッドファーザーはマフィアのボスのことではなくて、名付け親という意味らしい。
 邦画に限らず最近の映画は、監督の美意識や伝えたいテーマなどが前面に出されていて、心から楽しめる映画が少ないように思う。しかし、この映画は見ている人を楽しませようという心意気が詰まった、万人にオススメできる最高にドラマチックなおとぎ話です。